2016年

2015 津軽編

2015 夜明け前編

2014 東北編

2013 下北半島編

旅出発前  

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8月

中旬

 夏の旅。

旅の目的は、地形と植生、自然環境などを見ながらその土地の人の営みの歴史を紐解いていくことであり、人がつくった環境を深く考察することにある。

先史時代、なぜそこに住まうことになったのか、なにを食料にしていたのか…

狩猟採取から食料生産への過渡期の人々はどのように受け入れて行ったのか…

今現在に至るまでの歴史の中にいた人々の生活や感情がどのようなものだったのかを想像する。

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 8月中旬 

昨年の夏の旅の時に決めていた九州への旅を画策する。

九州の地を踏むのは、2002年の大学の夏休みにヒッチハイクで旅をした時以来である。

あの時、23歳だった自分は、旅をするという行為に憧れての旅であり、まだそこに見るものがあることを知らずにいた。

あれから13年、36歳の自分は風景から多少なりの物語を読むことができるようになったと思う。江戸時代の匂いを感じることができるのか、地形の特徴はどのようなものか、距離感、街の大きさ、どのような人と出会うのか、この土地とあの土地の関係性がこのようなところになど、新しい発見が楽しみである。

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 8月12日 金曜日

荷造り。

西の旅では標高の高いキャンプ場がないので、車中泊が多くなるのではないかと覚悟をする。

車の窓を覆う網も用意したし、なんとかなるであろうと楽観的に考える。

旅のお供の本は21冊。プラスチックケースに入るだけ持って行く。

森林生態学。

進化生物学。

江戸の林政。

民俗学。

樹木図鑑。

こんなジャンルの本だ。

旅の途中で読み耽ることはないが、手元にあると心が豊かになる感覚がある。

自分に知識を与えてくれた本であり宝物である。

旅道具は必要以上に持って行く。

あればあるだけ安心。

バーナー、フライパン、コーヒーセット、イス、テント、マット、寝袋、ランタン、ヘッドライト、温度計、クーラーボックス、ナイフ、双眼鏡、カメラ、マイクロスコープ、GPS、お風呂セット、藪のなかを入るための鉈、剪定鋏、スケッチブックと色鉛筆と水彩絵具などなど。

それと、登山道具一式。

着替えをプラスチックの箱に入れる。

相棒は平成24年式のスズキのワゴンR。

一人旅にはちょうどいいサイズ。燃費もいい。

後部座席を倒し、荷物を積見込む。

旅が進むと、荷物達は自ずとポジションが決まっていく。

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